アニメ・漫画の戦う女性とジェンダーについて
みなさんはアニメや漫画は好きですか?
アニメや漫画の影響力はとても大きく、個人にとっては心理的な支えになったり、癒しになったり、
元気づけられたりします。
No アニメ&漫画、No Life!の方もいらっしゃるくらいです。
かくいう私もその一人です。
今回はアニメ・漫画の中の戦う女性を取り上げて、ジェンダーについて考えてみたいと思います。
近年、ジェンダーによる差別をなくす動きは進んできています。
ジェンダーとは、社会的・文化的な「女らしさ」「男らしさ」であり、身を置いている社会・文化の中で求められる、
性別による役割意識です。
身体的な性別とジェンダーは分けて考えられます。
古いアニメ・漫画の中では、戦うキャラクターの性別は男性であることが多く、戦う男性主人公のアニメ・漫画は
男の子が観るものという風潮がありました。
戦う役割はもっぱら男性キャラクターが担い、女性キャラクターはその補助的な役割を当てられていました。
ところが、近年のアニメでは男性キャラクターも女性キャラクターもメインで戦う描写がみられます。
時には男性よりも強い女性キャラクターがメインで戦う主人公であることもあります。
1992年に漫画連載を開始した『美少女戦士セーラームーン』では、セーラームーンをはじめとする女性の戦士が戦い、
男性のタキシード仮面は戦闘というよりも主に精神的にセーラームーンを支える役割を担っています。
この作品の登場は鮮烈で、多くの人のジェンダー意識に影響を及ぼしたでしょう。
多くの女の子たちが夢中になる『プリキュア』シリーズが2004年に始まり、現在も続いています。
プリキュアも戦う役割をもった女性主人公たちの物語です。
ここまでくれば、戦う役割はもはや男女関わらず担うものと広く認識されていてもおかしくはないですね。
最近のアニメ・漫画では『葬送のフリーレン』のフリーレンが最強の女性キャラクターの一人だと思います。
とても魅力的な作品です。
アニメ・漫画の中の戦う強い女性キャラクターに憧れる人たちが獲得するジェンダーは、当たり前のように、
古いジェンダーとは違ったものになります。
世代間のジェンダー意識の差を埋めるためには、新しいアニメ・漫画を深く味わうことが役に立つかもしれません。
Lear Moreごほうびを上手に使ってできない行動⇒習慣に
2025年となりました。新しい年を迎えて、今年の抱負や、今年こそはこうだったらな、と思うことが
皆さん何かしら一つはあるのではないでしょうか。
しかし、そのようにして思い浮かぶことは、大体は去年も同じようなことを思っていたものであることとも
多いはずです。
これまで、新しい行動を獲得するための記事をいくつか書いてきましたが(行動活性化)、
行動を定着させるためには心理学の中では「ごほうび」が重要と言われています。
心理学の専門用語でごほうびは「強化」とか「強化子」と呼ばれており、
古くから、「新しい行動を定着させるための要因」として知られています。
強化には「自然な強化」と「意図的な強化」があると言われています。
自然な強化というのは、行動をすることによって自然にご褒美が得られることです。
例えば唐揚げを食べたらおいしい!とか、気になっていたマンガの続きを買ったらおもしろかった!とかです。
しかし、今年の抱負にするような行動というのは、大体がそのように自然な強化が
得られるものではないか(家の掃除とか“運動する”とか)、得られるとしても苦労の
果ての果てにご褒美がある(○○試験のために勉強する!とか)ものがほとんどです。
そのような自然な強化が得られない時には「意図的な強化」が有効です。
これは「○○ができたらご褒美にケーキを買おう」というもので、自分でご褒美を決めて準備をして、
自分をほめたり、甘やかしたりすることです。
このようなご褒美は何となく誠実じゃないと感じたり、ごほうびがなければやらなくなるような
気がして長期的には意味がないと感じるかもしれません。けれど大切なのは、それによって
数回は行動が生じることです。数回の行動が生じることで、その行動が自分にとって必要な
行動なのであれば、その中に多少なりとも「自然な強化が得られる」体験が見つかるでしょう
(掃除をした後は気持ちが良い、勉強すると理解ができる)。
確かに意図的な強化は準備する面倒がありますが、行動することで自然な強化に気がついてくると、
意図的な強化と自然な強化の相乗効果で、ぐっと行動が定着しやすくなります。
ですので、意図的な強化によって行動をしてみたら、その行動の中に自分にとってのうれしい
効果がないか、気にしながら取り組んでみると良いでしょう。
もし、自然な強化が得られなかったとしたら、その行動が本当に自分にとって必要なものか、
考え直すきっかけにもなることもあるかもしれません。
さて、皆さんも「意図的な強化」を遠慮なく使って、今年の抱負を設定してみましょう。
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