メタ認知療法③
前回の続きからですが、心配事を繰り返し考えることだけにすっかり捉われてしまっている
状態(CAS)から、いかにして心配事とは適度な距離を取って捉われることなく付き合える
ようになる(DM)か、そのためのワークのほんのいくつかをご紹介しましょう。
「ワークを始める準備」
心配は常にあって、そこには始まるきっかけなどないように感じるかもしれませんが、
ほんのちょっとした些細な事であってもそこにはきっかけがあるはずです。
まずそのきっかけを探してみましょう。
「心配先延ばし実験」
「心配は自分にはどうにもできない」というメタ認知的信念に挑戦してみましょう。
心配をして良い時間を、毎日家と職場までの道のりを歩いている時だけ、もしくは
その日のお風呂に入ている間の15分だけ、と決めましょう。...
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メタ認知療法②
今回は、前回と大体同じ話を少し難しい専門用語を使いながら説明しています。
メタ認知というのは自分の考え方に対する考え方で、自分の考え方に対する信念を
「メタ認知的信念」と呼びます。
心配をやめられない人の場合、「心配していることを考え続けることで良い結果が生まれる」
という信念と、「心配し始めたら止められない、自分にはどうにもできない」という信念を両方
持っているために、何か不安なことがると心配を始めてそれを止められない悪循環に
自ら入り込んでしまいます。
このように、自分の頭の中のこと(心配)に注目し過ぎるのが「自己注目」です。
自己注目を繰り返すことで、「認知注意症候群(Cognitive Attentional Syndrome :CAS)」
不安とうつを維持し、持続させる中核的な役割を担っていると考えます。
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「うつ病の集団認知行動療法」次回開催日のお知らせ
「うつ病の集団認知行動療法」の次回開催が決定しました。
6月4日(土)スタートの全13回となります。
詳細、参加申込はこちらをご覧ください。
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ブログ更新しました「心配とメタ認知 ①メタ認知療法」
心配事ばかり考えているのは辛いですよね。今回から
「心配とメタ認知」についてブログ掲載いたします。
「心配とメタ認知 ①メタ認知療法」
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心配とメタ認知 メタ認知療法①
コロナウィルス感染拡大を防止するため、日常生活に様々な制限が加えられるようになって
もう3年目となりました。感染拡大が落ち着かない中で、ロシアによるウクライナ侵攻という
大きなニュースが連日報道されるようになりました。
このような世の中で、心配するなという方が無理な話かもしれませんが、
心配というのはとても辛いものです。
心配事は私たちが起きてから眠りにつくまで四六時中頭の中に付きまとい、
あれが片付いたら今度はこっちと、尽きることが無いように感じます。
さて、最近では「メタ認知」という言葉がよく話題に上がります。
お聞きになったことがある方もおられるかもしれません。
「メタ認知」について、心理療法の世界では「メタ認知療法」というアプローチが
2010年前後から注目されるようになりました。「認知」というのは私たち人間が...
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「あなたのまわりのソーシャルサポート」
以前取り上げたポリヴェーガル理論でも「社会的関わりシステム」という言葉が出てきましたが、
人間という生き物は常に集団の中にあって、人生における様々なトラブルや危機を他者と支え合い
ながら生きてきました。
そのような周囲の他者からの支援のことをソーシャルサポートと呼びます。
ソーシャルサポートが得やすい状態にある人は、そうでない人と比べて困難な状況にあっても
健康な状態を維持しやすいことが分かっています。
ソーシャルサポートには以下の4種類の機能があると言われています。
情報提供機能:問題の解決に必要な情報を提供する
情緒的機能:気持ちに寄り添ったり共感する
道具的機能:問題解決の具体的・道具的な助け
評価機能:自分の行動に適切な評価を与える(褒めたり改善点を指摘する)
あなたが困った時、どんなソーシャルサポートが思い浮かびますか?...
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