認知行動療法 その2
前回「認知行動療法 その1」の続きです。
認知行動療法には宿題があります
認知行動療法ではセッションの終わりに持ち帰る宿題について考えます。
そして次回のセッションまでの間にご自身で取り組んでみます。
これは単にセッションの中だけでCBTを扱うのではなく、CBTを日常生活の中に
持ち帰っていただくことで自分自身のスキルとして使えるようになることを
目指しているからです。
もちろん、無理なものではなく取り組めそうな範囲の宿題を考えてそれを実行してみます。
失敗や成功よりも、それをしてみるとどんな結果になるのか実験のようなつもりで取り組んでいきます。
例えばこのような方に…
・物事を悲観的に考えたり、自分を責めてしまうクセを直したい。
・不安や緊張が強くなって普段のようにリラックスできない。
・復職準備の一環として復職した際の心構えを作りたい。
・苦手な人がいるがどのように対応して良いかわからない。
・薬物療法で良くなってきたが辛い気持ちに自分で対処できるようになりたい。
・薬を減らしていきたい。
集団認知行動療法とは
集団認知行動療法(Cognitive Behavior Group Therapy:CBGT)は、CBTを複数人の
グループメンバーと一緒に行っていく方法です。
似た悩み事を抱えている人と問題を共有し、一人では考えつかない解決策に
気づけることは、CBGTの大きなメリットの一つです。
当オフィスでは、主にうつ病、うつ状態の方を対象としたCBGTを3~6名という
比較的少人数の固定メンバーで行っております。
毎週1回90分、全13回のセッションの中では、自分自身で認知行動療法に
取り組みながら時にはメンバー同士で検討や発表をし合い問題の解決に向けてみんなで考えていきます。
個人でじっくり取り組みたい、グループで話し合ってみたいなど、様々なお考えがあることと思います。
個人、集団それぞれに特徴があるので、どちらが自分に合っているかわからない、
と言う方はぜひお気軽にご相談ください。
Lear More認知行動療法 その1
認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy:CBT)とは、
対人関係や仕事などストレスに遭遇した時に起こる自分自身を
苦しめてしまうものの考え方、行動のパターンを見つけ出し、
ストレスや問題を解決・コントロールしていけるようになるための
テクニックを一緒に身につけていくトレーニングです。
CBTはうつ病やパニック症をはじめとしたさまざまなメンタルヘルスの問題に
効果が認められていると共に、現在では企業のメンタルヘルス対策や学校教育、
子育てなどの場で広く活用されています。
薬物療法とCBTの併用は、うつ状態や不安障害の症状の回復、再発予防に効果的であることが
研究で明らかになっています。
認知行動療法ってどんなことをするの?
認知行動療法では、自分が辛く苦しいときに繰り返し陥ってしまう考え方や
行動の仕方のパターンを客観的に観察することから始めていきます。
そうすることで自分の困り事が何かきちんと理解することを目指します。
どんなふうに取り組むかは、その人の困りごとの内容によって異なりますが
主に以下のようなテーマでセッションを進めていきます。
・自分のストレスの悪循環パターンを理解しましょう
・考え方のクセを知り,より役に立つ考え方を見つけましょう。
・悪循環に陥らないための行動をしてみましょう。
自分自身を悪循環に巻き込んでしまう考え方や行動のパターンを
これからはどのように扱って行けたらよいか、実際に日常生活の中で新しいやり方、
これまでやったことのない考え方、行動の仕方を試してみることは出来ないか、等
そのようなことを話し合って、できそうなところから扱っていきます。
「認知行動療法 その2」に続きます。
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